以前は印刷といえば1種類のものを1000枚とか10000枚とかたくさん複製することだったが、最近はたくさんの種類のものを1枚づつ作成する仕事が出てきた。例えばIDカード(会員証など)。ベースのデザインは1つだが1枚1枚に印刷される内容は個人の名前や資格、有効期限等それぞれ違うがそういうニーズが多いものはすでに専門のシステムを持った機械やソフト、会社がある。
しかし、同じような内容でも一般的なIDカードでなく、別の素材やオリジナルの仕様を求められるだけで作り方も費用や納期を含め一から検討しなければならなくなる。
先日、小さなシールを400人分、各1枚印刷する案件を頂いた。
もちろんコストがいくらでもよければ簡単だがそうはいかない。まずはシールの印刷の方法を検討したがコスト的にインクジェット方式に決定。ただし入稿条件はイラストレータファイルで文字がアウトラインをとったもので下さいとのことだ。こちらは個人の情報はエクセルファイルで頂くので、それを処理してPDFファイルを作成するつもりでいたのだがダメとのこと。内容は簡単なので力づくで400人分のファイルを作る事もできるが、今後もこの仕事は定期的に発生する予定なので自動組版でできないかDTPエキスパート仲間のMさんに相談したところ快くプログラム作成を引き受けて頂くことが出来た。
スクリプトを使って人が操作する手順を自動的に繰り返してファイルを次々と作成してくれるものだ。お陰で人的なケアレスミスもなく、あっという間に400人分のファイルが出来た。
おまけに文字のアウトライン化されたファイルも作ってくれる。外字だけは人的作業になるが校正は1カ所の間違いもなく一発OK。これは「カ・イ・カ・ン」だ。