今でこそカラーの印刷も誰でも簡単に作成できるが、マッキントッシュというパソコンを使って印刷物の版下を作りはじめるまでは、この作業はまさにプロの仕事だった。文字を写植機で打ち、写植文字と写真のアタリを版下に貼り込み、その版下に色指定をする。版下は白黒の1色だから、カラーで印刷した上がりは分からない。だからデザイナーさんは頭の中で仕上がりのイメージをしっかりと持って色指定をする。製版で色分けされて色校正が上がってきた時に、その絶妙な色指定に「さすが!」と何度も感心したものだ。
その内に色指定の数値を見るだけで、私にも大体の色が分かるようになってくる。
最初に覚えるカラーの色指定は、M100+Y100。金赤(きんあか)と言えばこの色だ。印刷で「あか」は「紅」、つまり「マゼンタ=M100」を指すこともあり、一般的に言う赤黒の赤は印刷では金赤と言って混同しないように呼ぶようだ。
慣れてくるとデザイナーさんが指定した色がどんな色に上がってくるかを覚えておき、自分で色指定する時に真似してみる。そうするとどんどん色のイメージが頭の中でも掴めるようになる。
C10+M20+Y60もC5+M20+Y95も金色のように見える色だ。そしてこれは対比する色によってそう見えるということも分かってくる。
何事も意識して取り組むと、自然と覚え、プロっぽい仕事の真似事が出来たりする。何となく嬉しい。楽しい。
“仕事は楽しんでする”と、身に付くことが多くなる。誰も褒めてくれなくてもいいのだ。
そう。厳しい時代、つい心に余裕がなくなってしまうけど、みんな仕事の中に楽しみを見つけて頑張りましょう!仕事を楽しんでしたいと言う方、一緒にお仕事しましょう。メール待ってます!