先のブログにも書いたがインクジェットプルーフには弱点がある。まあ大体のところはOKだが実際に印刷してみると、「えっ?何これ!ここはこんな違うんだ。」というところが出てくる時がある。それでも先に「色をシビアに確認するのであれば本機校正をお勧めしますがインクジェットでよろしいですか?」と確認しておけばそのまま印刷してもクレームになることはほとんどない。色校正でインクジェットプルーフ選択したということは本機校正に比べ〝コスト〟と〝時間〟のメリットを選んだので、ある程度の〝品質リスク〟はご承知されているからだ。
インクジェットプルーフであまり見えなかった墨アミの模様
(写真左)
はっきり現れた実際の印刷
(写真右)
ただそうは言っても放っておけない仕事もある。
本機校正をしたかったが時間がなくてインクジェットプルーフにしたが本刷りが心配という案件。
A4ペラを1,000枚印刷するのであれば、最悪刷り直ししてもダメージは少ないが、ページ物で部数が多いものは刷り直しになると〝コスト〟も〝時間〟も致命的なものになる。
今回のそんな案件。
印刷の立会いに来てください、とお願いしたもののお客様も時間の都合がつかないので刷り出しの立会いをすることにした。
嵩高書籍用紙にカラー印刷。
コート紙と違って色が少し沈むので刷り出し直後の色と少し時間が経ってから見える色が微妙に変わる。
特に人物の顔色に注意しながらオペレーターと私で刷り出しを確認。
今回はインキ濃度管理のカラーバーは外し、人の目で色を合わせていく、職人仕事だ。
心配していたインクジェットプルーフとの色の差でしたが、今回は実際の印刷の方がいい色に刷ることができてホッとひと安心。とてもいい仕上がりにお客様もとても喜んでいただきました!