BLOG《セールスディレクターのブログ》

水彩画を表紙デザインに

diary

デザインの中でもパンフレットの表紙デザインの企画は特に難しいと思う。本文のように入れる原稿に“縛り”を受けるものとは違い、表紙は自由にデザイン企画できるのでお客様からの期待度が高いからだ。だが作り手として悩むのは、“何をもっていいデザインか?”ということがその時によって変わるところだ。例えば美味しいフランス料理でも毎日食べていると飽きてくる。時にはお茶漬けが食べたい!と思い、実際に食べるとむちゃくちゃ美味しい!と評価されるのと同じだからだ。
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学校案内の表紙デザインを一新したいとのご相談があり、水彩画をメインビジュアルにしたデザインを企画することになった。だが、ではどんな絵がいいのか?という問題が最初に立ちはだかる。今回一番難しいのは、この学校案内を見るのは、小中学生の女の子とその親ということ。「かわいい!」と子どもに受けても、親が「品がない!」と感じてしまったり、親が「きれいな絵」と感心しても、子どもには興味ない絵に映ってしまってはダメなのだ。
水彩画作品、タッチサンプルの収集からはじめ、デザイナーさんの意見も聞きながら作家さんを決定。同時に表紙構図案作成のため資料撮影。作業的には順調なようだが、実際、水彩画いうのは描き直しがきかないので、仕上がりイメージのコンセンサスをしっかりしておかないと大変なことになる。作家さんもデザイナーさんも腕は確かだが、それをうまく伝えられなかったら申し訳ないではすまない。ただただ仕上がりを心配する小心者の営業マンを尻目に、作家さんとデザイナーさんは期待に応え見事に仕上げてくれました!


水彩画の魅力はデジタル処理では真似できない何とも言えない筆のタッチと重ね塗りした色の表現だ。最近はパソコンで画像をデジタル処理するデザインが多いので、人の温もりを感じるアナログ技法を使ったデザインは目を引く。

お陰さまで大人にも子供にも好評のようで、お客様にも大変喜んでいただきました。作家さん、デザイナーさんホントありがとう!!!